要約力が足りていない気がする

最近仕事で取り組んでいるプロジェクトがある。僕が開発計画や問題の整理を進めていた。「いた」と過去形になっているのは、現在は僕だけでなく、これまでレビューに徹していた直属の上司を含む複数のメンバーがプロジェクトの仕事に取り組み始めたからだ。というのも、これまでは、ニーズがあるというのはうっすら分かっていたけど、お客さんがいるわけではない状況だった。しかしここにきて、このプロジェクトで作ろうとしているサービスを使いたい、というお客さんが現れたのだ。お客さんからは、来月にも機能感を確かめたいというオファーが来ている。こうなると、僕が一人でゆっくり進めていたのでは、全く間に合わない。そういう事情で、上司を含む複数のメンバーが、本格的にプロジェクトに参画したのだ。

そうなってから驚いたのが、上司がとてつもなく有能だということだ。少なくとも、僕よりは有能だ、と感じる。これまで僕が1週間かけてやってきたような仕事を、1~2日程度で上げてくる。しかも、他のメンバーのマネジメントもしながらだ。スピードもさることながら、品質もすごい。僕では何日かけても思いつかないし、作れないだろうな、といった資料が、ものの数日で上がってくる。これには正直驚かされた。打ちのめされるとはこのことだろうと思う。いやというほど、自分の無能さを思い知らされた。

どうしたら上司のようになれるだろうか。発想力に関しては、一朝一夕で身につくものではないと思う。時間をかけて経験を積まないと、求められている資料に必要な要素を発想できないだろうなと思う。でも、要約力というか、表現力については、盗める部分がある気がする。自分の頭の中にある、様々な要素、検討してきたことを、簡潔かつ明瞭に、資料に落とし込んでいく力。それが、上司は図抜けて高いと思う。これまで僕は、要約力なんて、発想力に比べれば大したことはないと軽視していた。でも、複数人でプロジェクトを進めていくためには、関係者の認識を併せるために、この力が重要なのだなと痛感した。これは、上司の資料を見ながら、少しずつ盗んでいきたいところだ。