私は正直者だ
私は正直者であることを自負している。何事も正直に、思ったことを喋るようにしているつもりだ。しかし大人になるにつれ、本音と建て前を分けることの重要性に気づくようになってきた。
例えば、自己紹介で休日の趣味は何ですか?という質問が以前にあった。
これに本音で回答すれば、寝るか、本を読むか、アニメを見ています、といった、無味乾燥な内容となる。それはあなたが無味乾燥な人間だからではないか、といったご指摘があるかもしれない。なるほど、それはその通りだが、逆にあなたはどうなのだと問いたい。ほとんどの人は、だいたいの週末は旅行なども行かず、家で寛いでいるのではないだろうか。そもそも、はた目には無味乾燥な、ありふれた休日を過ごしているように見えても、私自身はそれを大いに楽しんでいるので、全く問題ないのだ。
ただここで一つ問題がある。それは、自己紹介としてはあまりに味気なく、全く印象に残らないということだ。私自身は、他人の印象に残らなくても全く問題ないのだが、それでは自己紹介の意味がない。全員が、趣味は寝ることです、という自己紹介は、個人が識別できないので、機能していない。だからこそ、ある程度脚色(つまり建て前)を交えて、キャラを立てた自己紹介をすることが優しさだと思う。それによって、個人が識別しやすくなるからだ。
ただ私は正直者なので、脚色を交えはするが、嘘は言わないように心掛けている。
それを踏まえた私の自己紹介は、以下のようなものだった。